2019年発売のミッドエンジン・ロードスターの718スパイダー。

2019年6月18日、ポルシェAG(aktiengesellschaft、株式会社)は、「718スパイダー」を718ケイマンGT4とともに718シリーズとして発売することを公表しました。
718スパイダーは、技術的スペックは下記の通り。

スペック

エンジン
- 新型911カレラのターボエンジンをベース
- 4リッター水平対向6気筒自然吸気エンジン
- それぞれが独立した燃料噴射を行うピエゾインジェクション
  - 燃料噴射が5段階に分けられ、2つのレゾナンスバルブを備えた可変吸気システム
- 981スパイダーを、45PS上回る309kW(420PS)
- トルクピークは420Nm/5,000-6,800rpm(6MT)、430Nm/5,500 rpm(PDK)
- レッドゾーン: >8,000rpm
- 最高速度は301km/h(6MT)、300km/h(PDK)
- 停止状態から100km/hに達するまでの時間は3.9秒
- 燃費は、10.9リッター/100km = 9.17 km/リッター
  - 始めの2,000kmの慣らし運転(最高回転数: 3,000rpm)では、平均10.6km/リッター

トランスミッション
- 6MTと7速PDK
  - GT専用のセレクターレバー
    - マニュアル操作は、手前に引くとシフトアップ、前方に倒すとシフトダウン
  - シフトパドル
    - ハンドル直ぐ奥の左右に位置
    - 左右ともに手前に引いて操作
    - 右パドルはシフトアップ、左パドルがシフトダウン
ポルシェトルクベクトリング（PTV）
- 機械式リアディファレンシャルロックと連携してトラクション性能を向上
  - コーナリングやレーンチェンジの際の荷重移動特性で、ダイナミクスと走行安定性を確保
  - 高速コーナーへ進入時に、内側のリアホイールに軽くブレーキをかけ、駆動トルクを外側のリアホイールにより多く伝達し回頭性を向上
シャシー
- GTサスペンション
- 30mmポルシェアクティブサスペンションマネジメント(PASM)
  - 電子制御ショックアブソーバー
- ダイナミックトランスミッションマウント
  - 電子制御マウントシステムとして、エンジンの揺れと振動と最小限に抑える
  - 運転状況、路面状況に合わせて、減衰力、剛性を調整
  - エンジン駆動力を均一化し、トラクション、加速性能を向上
- ポルシェスタビリティマネジメント(PSM)
  - 30mm車高を下げ、コーナリング性能が向上
    - アンチロックブレーキシステム(ABS)
    - 電子制御スタビリティコントロール(ESC)
    - トラクションコントロール(TC)
ブレーキ
- アルミニウム製モノブロックキャリパー
- フロントが対向6ピストン式、リアが対向4ピストン式
- 前後とも外径 380 mmという大径のコンポジットブレーキディスク
- クロスドリル加工が施された内部ベンチレーションを採用
その他
- 軽量コンバーチブルトップ
  - 手動で幾つかのステップを経て、開放、格納
- リヤスポイラー
  - 120km/hで自動的に上がる
- ハイグリップタイヤ
  - ポルシェ専用に開発されたウルトラハイパフォーマンス(UHP)タイヤ
    - ニュルブルクリンク北コースのラップタイムを先代モデルから10秒短縮

慣らし運転開け

以上、改めてスペックを確認しましたが、いろいろと楽しめる装備が搭載されています。まだ慣らし運転のため、PDKでのトルクピークの5,500rpmまでは回せません。既にポルシェセンターで、オイル交換の予約は入れていますので、オイル交換後、箱根に行き、片鱗を確認したいと思ってます。
トランスミッションのセレクターレバーを「手前に引くとシフトアップ、奥に倒すとシフトダウン」というのも知らず、便利なためか、シフトパドルだけで操作していましたが、これも早く試さないといけません。
今更ですが、タイヤが専用というのは知りませんでしたが、これは、一般の国産のそれなりのタイヤではいけないのか、とか、その他疑問点はいくつかありますので、オイル交換と併せて予約した「セカンドデリバリー」でポルシェセンターで確認したいと思います。
「走る、止まる」に関しては、よく作り込まれた718スパイダー。慣らし運転開けが益々楽しみになってきました。