ポルシェ・エクスペリエンスセンター東京での体験(2)

Porsches in PEC PEC
この記事は約4分で読めます。

まずは外周を

最初はインストラクターのKさんが運転席に乗り、デモンストレーションです。外周2.1kmコースでは、走行のルールがしっかりとあり、安全運転を心がけるように決められています。インストラクターの方々は、インカムを付けて、コース上の他のクルマに乗っているインストラクター同士で常に連絡が取れるようにしていました。
例えば、前のクルマを追い越す際には、後ろの追い越すクルマのインストラクターが、前のインストラクターに追い越す旨を伝え、前のインストラクターが「どこで追い越される」かを伝え、その場に近づくと、前のクルマが右ウインカーを出して右側にクルマを寄せて、その左側から追い越すというルールでした。追い越し箇所は、大体決まっているようで、私の場合は、ダイナミックエリアの脇を走る直線コースでした。
S字カーブでは、緑色のコーンが設置されており、次のコーナーの緑コーンめがけてハンドルを切るように指導されます。その次のヘアピンカーブにはバンクもあり、ここへの入り方は斜めから入って、スピードを保ちながらのコーナリングとなります。
Kさんのデモは最初の1周目だけで、しかも80km/hも出していませんしたが、助手席では少し怖さを感じていました。レーシングコースは初めてでしたので、迫力に圧倒されたのかもしれません。1周目で各ポイントをどのように走ればいいのかを、Kさんが指導してくれ、カーブなどでは、説明を聞きながら、時速はどれくらいかをメーターで確認していき、大体の速度感はつかめていました。

初めての試走

PEC2

運転交代です。右ハンドルPDK(AT)のケイマンGT4。ボディカラーは「レーシングイエロ-」、ケイマンGT4のイメージカラーです。緑の「パイソングリーン」も好きなので、乗れればよかったのですが、ポルシェに乗れれば何でもOKです。出力309kW・420HP、0-100km/h加速は4.4秒、最高時速304kmです。718スパイダーと同等のパワーなので、GT4での運転経験は、スパイダーでの運転に大いに役立ちます。
外周コースに入り、徐々にスピードに慣れていきます。1周目はせいぜい60km/hで周り、2周目も似たような速度でコースの感じを覚えるようにしました。スパイダーは1,000km以上は運転していましたので、GT4の出力には違和感なく運転できました。違いは軽さ。GT4のアクセルはスパイダーよりも軽い感じで、サクッと加速できる感覚がありました。

キックプレート

次に、外周コースを外れ、Kさんが始めに見本を見せ、その後交代という方法で全てのコースを巡りました。特に経験したかったのは、危険回避です。雨など路上の悪い状態で車体が揺れた場合、どのように車体を元に戻すか、です。Kさんに話すと、「では、キックプレートへ」と。ここは水が常に出て路面を濡らしているコース。しかも、入り口に埋め込まれた油圧作動式のプレートが、その上にクルマが乗った途端、クルマを左右どちらかに滑らせます。まさに経験したかったコースです。
左右どちらかに滑ったら、ブレーキを踏むか、カウンターを当てるか、のどちらかとのこと。ブレーキを踏むことは慣れていて、カウンターを当てるハンドリングは街中ではまず出来ないので、カウンターの練習を3-4回。慣れると、カウンターを当てることで、クルマの姿勢が元に戻ろうとしてくれ、これは思っていた通りの経験が積めました。これ以上やると、GT4が傷みそうという感覚があったので、十分に満足。Kさんから「そう言っていただけると、ありがたいです。」と。

急ブレーキ

次も危険回避のための運転技能、急ブレーキです。「十分な加速をして、アンチロック機構が働くまで、思い切り踏み込んでください」、というKさんの指導の下、「ダイナミックエリア」の直線コースで、「アクセルをしっかり踏み込んで加速し、急ブレーキ」を3回やりました。他メーカーにもある機能らしいですが、急ブレーキを踏むと、後続のクルマにそれを知らせるハザードランプが自動で点滅します。1回目は加速が足りず、点滅しませんでしたが、2、3回目は75km/hまで加速し、ブレーキを思い切り踏み込んで、ハザードランプを点滅させることができました。ブレーキは踏み間違い防止の習慣をつけるため、左足で。アンチロック機構が作動するほどのブレーキも、通常運転ではまず経験しないので、どんな感じで停まることができるのか、それを経験できたのは貴重でした。クルマの姿勢が左右に全くブレることなく、しっかりと停まることができ、安心できるクルマであることが証明されました。

続きは(3)で

 

コメント

タイトルとURLをコピーしました